09 〜GMのお仕事(1) 選択肢を用意する〜

 別の趣味の方が一旦片付いたのもあって、久々の投稿。


 ちょっといままでの演出講座からは外れますけど、今回はGMについて。

 GMのお仕事って、個人的にはストーリーを創って語ること、では無いと思ってます。どっちかと言うと、プレイヤーにストーリーを創らせるのが仕事。そのために、いろいろとPCにちょっかいをかけて、無理難題を吹っかけていく。あるいはプレイヤーがPCを動かしやすいように、舞台を整えて、NPCを動かしてゆく。そういうのがGMの仕事なんじゃないでしょうか?

 とか、一口に言っても、これが結構大変です。なんと言ってもプレイヤー達は頻繁にこちらの想像から外れた行動をとりますし、かと思えば思考の迷路に嵌り込んでにっちもさっちも動かなくなったりもしますし。

 で、いろいろと上記の事態を解消するテクニックというのはいろいろあると思いますが、とりあえず今回は超基本となる、選択肢を用意する、ということについて書いてゆきます。

 選択肢を用意するメリットは単純です。選択肢を選ばせれば、こちらの予定から外れた行動はそうそう取れませんし、3つぐらいの選択肢に延々悩む、ということもそんなに起こらないでしょう(まれにありますが)。
 もちろん、選択肢を選んだらすぐに次の選択肢、ではTRPGではなくてノベルゲーみたいになってしまいますが、普段は自由に行動させておいても、要所要所で大きな選択肢を提示してゆくことで(そしてその選択肢+イベントだけ事前に用意しておくことで)、シナリオの方向性をかなりコントロールしやすくなります。
 また、強制シナリオではなく、強制選択肢イベントでシナリオを制御してゆくことで、プレイヤー側には強引なシナリオだという印象は与えず、むしろ自分で物語を進めているという印象を与えることができます。

 また、仮に完全にプレイヤーの行動によって物語が変化するシナリオがあったとしても、実は要所で選択肢を交えたシナリオの方が物語の分岐を感じられるということが往々にしてあります。
 これは、完全にプレイヤーによって物語が変化していたとしても、プレイヤー自身には、どの行動がキーになって物語が変化したかが分からない、という問題点がある為です。その為に、物語に変化を与えた行動が分かりやすい選択肢の方が、自分の行動が物語を変化させているという感覚を与えることが出来るのです。

 なので、シナリオ上に用意された選択肢以外にも、思いついた分岐に関しては、どんどんプレイヤーに選択肢をぶつけてみるべきだと思います。それがシナリオを上手く転がしつつ、プレイヤーを楽しませる方法の1つです。
 もちろん、その場合にプレイヤー側から出た第3の選択は、どんどん取り入れて行くべきです。まあ、どうしても無理そうなら蹴ってしまうのも勇気だとはおもいますけど。


 あんまりまとまりがないですが、とりあえずここまで。