08 〜キャラクター作成に関するあれこれ〜

 いままで触れなかったけど、実は一番大事なのってこれかもね。

 と言うわけでキャラ作成に関してですが、特に初心者に絞って見ると2つの方法論があるように思います。
(1)とりあえず自分に近いキャラクターを作ってみる派
(2)とりあえず好きなキャラクターに似せて作ってみる派
 他にもあるかも知れませんけど、代表的なのはこの2つですね。で、どっちが良いかは一概には言えないのですが、2つを比較してみると、

 (1)の方が単純な動かしやすさでは上です。なんと言っても、自分のキャラが今何を考え、感じているのかが非常に分かりやすい。それに比べると(2)は、好きなキャラクターに対して本当に深く理解していれば良いのですが、なんとなく最近好きになった程度では上辺の台詞だけで空回ることも少なくありません。
 ただし、(1)にも弱点があります。それは、そもそも自分というキャラクターが物語の主人公たりえるのか? という点と、自分に近いがゆえにカッコいい台詞を吐くのが恥ずかしい、という点です。
 生死の境界線で戦うキャラの価値観が自分と同じわけは無く、状況に応じたキャラの性格付けが必要なのに、自分に近いキャラという前提で作るがゆえに柔軟性を失ってしまうケースというのは結構あるように思います。
 なので、あくまでベースは自分でも、違う環境で育った違うキャラクターであることを明確にしておくことが、(1)の方法でキャラを作成する際の注意点になりそうです。

 さて、(2)はどうでしょう。(2)のメリットは、決め台詞の容易さです。おそらく好きなキャラのカッコよかった台詞とかは、すぐに出てくるものなので、カッコよく決める際には困らないと思います。また、舞台となる世界と似たような設定の作品からキャラを持ってくれば、価値観のズレなどで苦しまなくて済むと思います。
 (2)の弱点は上で既に述べたように、キャラの心裡を追うことが意外と難しいことです。特にエヴァ以降の難解系の作品においては、普通に見ているだけでは分かりづらいことも多く、よく分からないものを真似しても上手くいくわけがありません。その為、真似をするにはある程度深くそのキャラを読み込む必要があります。
 ちなみに、あるキャラを真似る場合はその過去も真似してしまいましょう。そうでないと、なんでそんな性格に育った!? みたいなことになります。


 と、ここまでは極端なキャラクター作成の話。以下はもっと普通にキャラを作る時の方法論を述べたいと思います。

1.過去の設定は非常に重要
 当たり前の話。ゲームをプレイしながらどんどん設定を付け加える方法もあるのですが、それは慣れてないと厳しいです。そして、設定が何も無いキャラクターは想像以上にまったく動かないと思ってください。常識に則った行動しかしない、余計な行動をしないキャラなんて全く魅力無いですし、逆に脈絡無く型破りな行動を取るキャラは電波過ぎて怖いです。
 では、どんな設定を作ると良いのでしょうか? それはずばり、過去にそのキャラの人生観を作った大事件だと思います。それが有るか無いか、その設定が詳細かどうかで、そのキャラの魅力は大きく変わってくると思います。

2.普段の動きを意識して設定を作る
 1.で大きな過去の設定を作ったら、あとは何気ない日常シーンを意識して設定を組みましょう。というのも、キャラが一番動かないのが日常シーンだからです。なので、暇なとき何してるの? 普段はどんな会話してるの? 好きな食べ物は? そんな簡単なことを決めておくことで、日常シーンをスムーズに進められるようにしておくと、全編を通じてのキャラ立てが出来るのではないかと思います。この時、日常と非日常で少しギャップがあるキャラのほうが魅力的ですね。

3.データと関連した演出を整える
 これはやらなくても良いですけど、ある程度は欲しいところ。例えば剣を使うキャラなら、剣で敵を切り裂くシーンの演出は事前に用意しておいた方が良いでしょう。戦闘シーンを咄嗟に演出するのは慣れて無いと意外と難しいものです。他にも、防御系のキャラなら味方を庇う時の台詞とか、データ的に絶対起こるシーンの演出を事前に作っておくわけです。


 なんか疲れたのでとりあえずここまで。ちなみに上のは全て、演出に関わるキャラ作成論です。データ面では、スキルデータは全部エクセルにまとめた方が(特にGMするなら) 良いよ、とか色々有りますけど全部省略で。