03 〜設定を勝手に付け加える〜

 TRPGの演出において、プレイヤーの知っている情報の少なさ、というのは一つの壁になります。ここで、知ったかぶりを行ってしまうという一つの方法があります。ただし、このとき重要なのは、シナリオの進行には影響が出ないようにする、ということです。この辺は、アリアンロッドリプレイのフェルシアが一番参考になりますので、そちらを参照してください。
 また、知ったかぶりでなくても、自分のキャラの設定をゲーム中に付け加えるという場合もあります。これの最も大掛かりな形は、回想シーンです。回想シーンは、上手く行えば場が盛り上がります。ですが、失敗すると、回想が途切れ途切れになってしまい、テンポが悪くなりやすいと言う点が問題となります。そこで、回想シーンを行いたい場合は、事前にどんな回想にするかを準備しておくことが大切になります。では、回想シーンの準備を行う上で大切なことはなんでしょうか? それは、回想シーンの準備にかまけて、他の人のシーンを聞き逃さない、ということです。当たり前ですが、考えを巡らせつつ、同時並行で情報を収集することは結構大変です。ここは頑張るしかないのですが……
 とにかく、設定を勝手に付け加えることを恐れないでください。もちろん、GMからそれは違うと言われることもあるでしょう。そうしたら、それは撤回する必要はありますが、GMから見ても、設定を広げてくれる行為そのものは、歓迎すべきことだと思います。どんどん設定を増やして、物語に深みを持たせてみましょう。