06 〜TRPGにおけるハーレムエンドの作り方〜

 番外編的内容。こんなもの需要あるのか?

 ハーレムエンドと一口に言っても2種類あって、手当たり次第に手を出して落としてゆく方向性と、とにかくフラグは立つのだけど特定のルートに入らないという方向性がありますが、今回は後者の話。前者の場合はゲーム中の運用ではなくて、システム選びとデータの組み方の講義になってしまいますし。まあ、それでも簡単に言うと、旧版の魔獣の絆夢魔+バスケットを持った少女のハイブリッドとかで、絆を植えつける方向性に特化したキャラクターを作成すれば達成可能だと思います。もう絶版ルールですけど。

 んで、本題。まず大切なのは、プレイヤーの意識をキャラクターの意識に反映させないことです。つまり、このシーンでこの娘を落とそう、とプレイヤーが考えても、絶対にキャラクターにはそうは考えさせない。なぜなら、ある特定のキャラクターを落とそうと考えた時点で、ルートに入らない流れは不自然になってしまうからです。

 と、ここでいうルートに入る、ということについて少し分析しておきます。ノベルゲームにおいてルートに入るための条件と言えば、フラグを立てる、好感度を上げる、というようなことが挙がってくると思います。ただ、これはあくまでデータ上の話で、そのままではTRPGに当てはめることは出来ません。デザイナーがどこにフラグを用意しているのか? これが重要なポイントになります。
 各論はおいといて、大雑把に言うなら、そのキャラクターと仲良くなる可能性が高まり、かつプレイヤーがそのキャラを狙っていることが明らかであるとき、そのキャラのルートに入るためのフラグが立つことが多いです。逆に言えば、どんなに好感度が高まっていようが、そのキャラを好きなそぶりを主人公が見せなければ、そう簡単にはそのキャラのルートには入らないはずです(ヤンデレ等の例外的な話は無視する)。でないと、不本意な思いをするプレーヤーを量産してしまいますから。

 つまり、まずは特定の誰かを好きだという意思表示(内面的な独白も含めて) をしないこと。それがハーレムエンドへの道となります。

 しかし、当然これだけでは不十分です。ぶっちゃけ、友人との日常エンドとかが待ってる可能性が高いです。ではどうするか? ここからがTRPGにおける重要なテクニックになります。


 TRPGハーレムエンドを迎える為の重要なテクニック、それはGMや他のプレイヤーに頼み込んで、シナリオを作ってもらうこと。
 超直接的ですが、これが必須の行動になります。ハーレムエンドが存在しないゲームをどれだけやりこんでも、ハーレムエンドに到達できないのと同じで、GMや他のプレイヤーをその気にさせなければ、ハーレムエンドはまず不可能でしょう。逆に、これさえ達成できれば、後一歩だと思います。

 次に必要なことは、ハーレム物の主人公にふさわしい振る舞いをすること、です。上記に書いたルートに突入しない立ち回りはもちろんのこと、無意識に(下心無く) フラグを立てていく立ち回りを研究して、実践できるようにしておきましょう。
 コツとしては若干中性的なタイプのキャラクターで、困っている人を放っておけない性質で、かつ恋愛関係に疎く、何か魅力的な特徴(寝顔がかわいいとか、線が細そうに見えて触ってみるとたくましいとか、なんでもいいです) を持っているキャラクターを作ると、動かしやすいと思います。


 まあ、プレイヤーの気持ちはともかく、キャラクター的にはハーレムエンドは女難の相以外のなにものでもないと思いますけどね。

 とにかく、このことをもっと一般的にまとめると、
1、ゲームが始まる前から戦いは始まっている。事前の根回しが重要。
2、キャラクター作成時に、やりたいシーン、やるべきシーンを把握しつつ作成すること。
3、運用は繊細かつ大胆に。TRPGにセーブやロードは無い。自分の発言が他のキャラクターやプレイヤーにとって、どんな意味を持ち、印象を与えるのかを常に考えること。

 ってところだと思います。いじょ。